越後の笹飴なんて聞いた事もない。 切符 ( きっぷ )も訳なく買った。
ごろごろと五分ばかり動いたと思ったら、もう降りなければならない。
幸 ( さいわい )ナイフが小さいのと、親指の骨が 堅 ( かた )かったので、今だに親指は手に付いている。
そんな大病なら、もう少し 大人 ( おとな )しくすればよかったと思って帰って来た。
おれは生れてからまだこんな立派な座敷へはいった事はない。
そんな 面倒 ( めんどう )な事をするよりこの辞令を三日間職員室へ張り付ける方がましだ。
「葵」あおい いつの時代も、変わらず人気のある名前です。
九州へ立つ二日前兄が下宿へ来て金を六百円出してこれを資本にして 商買 ( しょうばい )をするなり、学資にして勉強をするなり、どうでも 随意 ( ずいい )に使うがいい、その代りあとは構わないと云った。
12兄はそれから道具屋を呼んで来て、先祖代々の 瓦落多 ( がらくた )を 二束三文 ( にそくさんもん )に売った。
それから清はおれがうちでも持って独立したら、 一所 ( いっしょ )になる気でいた。
それからどこの学校へはいろうと考えたが、学問は 生来 ( しょうらい )どれもこれも好きでない。 いよいよ約束が極まって、もう立つと云う三日前に清を 尋 ( たず )ねたら、北向きの三畳に 風邪 ( かぜ )を引いて寝ていた。
14いや、同棲じゃなくて同居ですと。
西洋館も 日本建 ( にほんだて )も全く不用であったから、そんなものは欲しくないと、いつでも清に答えた。
昼飯を食ってから早速清へ手紙をかいてやった。 弱虫の 癖 ( くせ )に四つ目垣を乗りこえて、栗を 盗 ( ぬす )みにくる。 母が大層 怒 ( おこ )って、お前のようなものの顔は見たくないと云うから、親類へ 泊 ( とま )りに行っていた。
5だから 婆 ( ばあ )さんである。
また毎日の育児、本当にお… 「詩」など、古風でかわいい漢字一文字の女の子の名前 女の子が生まれたら流行りの名前をつけたい、または昔ながらの古風な名前をつけたいなどさまざまな考えが浮かびます。
琴は日本の伝統楽器で、とても上品な音色であることから、古風でおしとやかな女の子のイメージの名付けにぴったりです。
おれみたような 無鉄砲 ( むてっぽう )なものをつらまえて、生徒の 模範 ( もはん )になれの、一校の 師表 ( しひょう )と 仰 ( あお )がれなくてはいかんの、学問以外に個人の徳化を 及 ( およ )ぼさなくては教育者になれないの、と無暗に法外な注文をする。
そのくらいよく知ってるなら、始めから 威嚇 ( おどさ )さなければいいのに。 だから名前は、人生だと僕は思います。 眉間が割れて少々血が出た。
山嵐は「おい君どこに 宿 ( とま )ってるか、山城屋か、うん、今に行って相談する」と云い残して 白墨 ( はくぼく )を持って教場へ出て行った。
母が死んでから清はいよいよおれを可愛がった。
一方で桃の花は、3~4月にかけてころんとした丸い花を咲かせます。
給仕をしながら下女がどちらからおいでになりましたと聞くから、東京から来たと答えた。
嘘 ( うそ )をつきゃあがった。