楽員たちはびっくりしたが、いざ演奏してみるとたいへん楽しい音楽だったので二度びっくりした、という)微笑ましいエピソードを思うとき、せめて作曲者名が確認されるまで、ハイドンの名前をそのままそっと残しておきたい」として作曲者は「ハイドン」とし、 付きで「レオポルト・モーツァルト? ll:47, C major(Toy Symphony, Sinfonia Berchtoldensis) 出版社:, , , [ ] パルセッリ写譜本に基づく新編集のエトムント・アンゲラー作曲の『おもちゃの交響曲』、あるいはアンゲラーの音楽劇、オラトリオなどの楽譜が閲覧可能。 また、ハイドンの他の作品と比較して本作はあまりにも単純であり田園的であるため、早くから偽作説が有力であった。
またチロル地方が通奏低音を抜く最新の流行に対応していたとは考えにくい。
アレグロ・モデラートから始まり、2回目はアレグロ、最後はプレストで合計3回繰り返し、しだいにおもちゃが増えてゆき、にぎやかに終了する。
モーツァルト版と大きく異なっているという問題がある。 モーツァルト版カッサシオンの特徴としてはト長調であることと、ホルン2本が加わっていることであるが、おもちゃの交響曲のオリジナルはト長調であった可能性は低いのではないか? 例でも示してあるがト長調へ移調したために音域上の問題で生じたと思われる第二バイオリンの音型に不自然な箇所がある。 いずれにせよ、この作品の簡潔な楽曲構造や伸びやかな楽想は、18世紀後半に全盛を極めたディベルティメントの精神に基づくものである。
17モーツァルト版は45小節目にも前打音あり 3拍目は6度跳躍 48小節1拍目の前打音 前打音なし 前打音あり 前打音あり L. ラッパは従来版とアンゲラー版は、属音のもの一本のみ、L. またこの交響曲が最初に出版された時、作曲者としてハイドン、またタイトルとして『こどもの交響曲』が出版社の判断で付けられた。
モーツァルトか?それとも.. 出版譜(あるいはWeb公開されている浄書譜)の3種類のバージョンの比較ですがいくつかの興味深い事実が確認できました。
参考資料• 大人になって、音楽を始めようとする人は、もしかしたら、ずっと楽器にふれていなかった人が多いかも知れません。 以下に、私と『おもちゃの交響曲』との出会いに加えて、詳細な解説をします。
17この作品は1770~80年代に、さまざまな作曲者名と題名のもとで流布していたらしい。
詳しくは をご確認ください。
当時は無名の作曲家の作品を、有名な作曲家の作品として発表することは、決してめずらしくないことであった。 Vn1の旋律がない。 モーツァルトの父として、音楽史に燦然と輝くレオポルトであったが、作曲家としては、ほとんどその作品を後世に残していない。
テンポ指示もPrestのみ。
また大きな特徴の第4楽章 おもちゃの交響曲では第2楽章 3小節目以降のバイオリンのメロディーは従来版のように2声部に編曲されている。
また装飾音で表記してある部分も通常の音符に置き換えて記譜してある部分もあります。 それはチロル地方シュタムス修道院(Stift Stams)の音楽蔵書の中から、1785年ごろ、当院の神父シュテファン・パルセッリ(Stefan Paluselli, 1748年-1805年)が写譜した『おもちゃの交響曲』の楽譜が発見されたのだ。 『おもちゃの交響曲』の楽曲解説としては、必要かつ十分なものです。
18「おもちゃシンフォニー」って、聞いたことはありますか? なんだか楽しそうな名前です。
代わりにカッコウのリズムのpizz。
これはスコアのin G指定をわざと無視して記譜どおりg、eの音程をうわずりながら演奏しているのかもしれない。 さらに半世紀後の1992年、オーストリア・チロル地方の修道院でエトムント・アンゲラーによる『おもちゃの交響曲』の楽譜が発見され、今日では彼が同曲の真の作曲者であるとみなされている。
10モーツァルトのカッサシオンが原曲であるという可能性も再び、アンゲラーと同レベルになるのような気がする。
モーツァルト版は49小節目にも前打音あり 60小節ならびにアウフタクト f pp のまま p のまま 第2楽章 カッサシオン第4楽章 該当箇所 従来版 プライトコプフ版 アンゲラー版 L. 事態が大きく動き出したのは20世紀も半ばにさしかかった1951年、レオポルト・モーツァルトの作曲とされるカッサシオン(全7曲)が、エルンスト・フリッツ・シュミットによりバイエルン州立図書館から発見され、その一部が『おもちゃの交響曲』と同一であることが判明した。
570499• マリナーの編曲?• テンポ指示 1回目:Allegro moderato, 2回目:Allegro vivace, 3回目:Prest 前半部 1-19小節 を2回繰り返す。 長い間ヨーゼフ・ハイドンの手になるものと信じられてきたが、最近の研究によって、レオポルト・モーツァルトの『カッサツィオ』Cassatio(野外演奏用音楽の一形式)と題された7楽章からなる音楽から、三つの楽章を抜粋、編曲して現在の形になったことが判明した。 こうした経緯により一時は本作がレオポルト・モーツァルトの作品であるという説が定着していた。
モーツァルトも最初、ホルンを含まないハ長調の3楽章形式のおもちゃの交響曲を作り、自身によりホルン入りのト長調のカッサシオンに編曲して組み込んだという仮説を立てることができてしまうのでは?• 注) 前半部 1-19小節 、後半部 20-30小節 を続けて演奏したものを、繰り返し 3回とは明記されていない。
モーツァルト版 カッサシオン 20小節3拍目 Vn1:e 2e 2d 2 Vn2:c 1c 1h Vn:e 2c 2d 2 Va:c 1e 1d 1 23小節ならびにアウフタクト f p のまま p のまま 31小節1拍目 (66小節も同様 16分音符4つ 8分音符と16分音符2つ 8分音符と16分音符2つ 33小節1,2拍目 Vn2はVn1の6度下 VaはVnの6度下 Vn2はVn1の3度上 (ト長調のためVn2は音域の問題でオクターブ上げVn1の3度上となる) 41小節1,2拍目 Vn2:b Va:g Vn2:f 1 44小節1拍目の前打音、3拍目裏のVn1の音程 前打音なし 3拍目は3度跳躍 前打音あり 3拍目は6度跳躍 前打音あり L. 初期のシンフォニアにはヴィオラとチェロを割愛した編成もかなり多い。
時には子供がオーケストラの中で実際におもちゃを演奏するということも行われる。 、モーツァルトの父であるの作曲とされる(全7曲)が、によりから発見され、その一部が『おもちゃの交響曲』と同一であることが判明した。 そこで2008年8月にオーストリアのチロル地方を訪れ、真の作曲家と思われるエドムント・アンゲラーの足跡を辿る一方、ベルヒテスガーデンでは本場の木製玩具を探し、さらに夏の音楽祭で賑わうザルツブルクを訪れ、国際モーツァルテウム財団の研究者などとも意見を交換して、さらなる検証と考証を重ねました。
20html : アンゲラー版おもちゃの交響曲スコア 校訂 Herrmann-Schneider• タイトル Berchetolsgaden Musick。
自筆譜それに準じるような重要性をもつ新資料が発見されない限り作曲者不詳という扱いにしておくほうが妥当ではないでしょうか。